55C845 55インチはライバル機種に勝てるのか?徹底比較レビュー
目次
比較概要
TCLのチューナーレステレビ「55C845 55インチ」は、ゲームやVODサービスを楽しむために開発された高性能な4Kテレビです。量子ドットとMiniLEDを組み合わせたQLEDパネルや、144Hzの高速駆動、VRRやALLMなどのゲーミング機能、DolbyAtmos対応の60Wスピーカーなど、映像と音響の両面で優れた性能を発揮します。しかし、テレビ番組を視聴するためのチューナーが搭載されていないため、地上波やBS/CSを見るには別途チューナーが必要です。
そこで、この記事では「55C845 55インチ」と同じ価格帯で人気のある液晶テレビ「SONY BRAVIA XR-55X90J 55インチ」と「SHARP AQUOS 4T-C55CL1 55インチ」と比較してみます。どちらもチューナーが内蔵されており、録画機能やホームネットワーク機能なども備えています。しかし、「55C845 55インチ」には及ばない部分もあります。それでは、詳しく見ていきましょう。
比較表
製品名 | TCL 55C845 55インチ | SONY BRAVIA XRJ-55X90J 55インチ | SHARP AQUOS 4T-C55CL1 55インチ |
---|---|---|---|
画面サイズ | 55V型 | 55V型 | 55V型 |
画素数 | 3840×2160 | 3840×2160 | 3840×2160 |
パネル種類 | QLED(量子ドット+MiniLED) | LCD(直下型LED部分駆動) | LCD(直下型LED部分駆動) |
倍速機能 | 144Hz駆動パネル | 倍速駆動パネル | 倍速駆動パネル |
HDMI端子数 | 4(HDMI2.1対応×2) | 4(HDMI2.1対応×2) | 4(HDMI2.1対応×1) |
スピーカー出力 | 10W+10W | 10W+10W | 10W+10W |
HDR対応 | HDR10、HLG、Dolby Vision | HDR10、HLG、Dolby Vision | HDR10、HLG |
画像処理エンジン | Medalist S1 | Cognitive Processor XR | AQUOS 4K Smart Engine Pro |
ネット動画サービス | YouTube、Netflix、Amazon Prime Video、dTV、Huluなど | YouTube、Netflix、Amazon Prime Video、dTV、Huluなど | YouTube、Netflix、Amazon Prime Video、dTVなど |
音声操作機能 | AQUOS Voice(Googleアシスタント対応) | Googleアシスタント対応リモコン付属 | AQUOS Voice(Googleアシスタント対応) |
消費電力(年間) | 136kWh/年(エコモード時) | 137kWh/年(エコモード時) | 132kWh/年(エコモード時) |
本体サイズ(幅×高さ×奥行) | 123.2×77.8×26.7cm(スタンド含む) 123.2×71.6×6.3cm(スタンド除く) |
123.1×78.1×33.8cm(スタンド含む) 123.1×71.3×7cm(スタンド除く) |
123.4×77.9×26.5cm(スタンド含む) 123.4×71.7×8.5cm(スタンド除く) |
比較詳細
今回は、TCLのチューナーレステレビ「C845シリーズ」をSHARPの「AQUOS 4T-C55CL1」とSONYの「BRAVIA XR-55X90J」と比較してみました。
チューナーレステレビとは、テレビ放送を受信するためのチューナーが搭載されていないテレビのことで、主にネット動画やゲームなどを楽しむために設計されています。テレビ放送を見る場合は、別途チューナーが必要になります。
C845シリーズは、チューナーレステレビとしては珍しく、高画質や高音質、高速応答などのハイエンドな性能を備えています。特にゲームに特化した機能が豊富で、4K 144Hzの高速駆動やVRRやALLMなどに対応しています。また、バックライトにはMiniLEDを採用し、HDR映像の表現力も高いです。
AQUOS 4T-C55CL1は、SHARPの4Kテレビの中でも最上位モデルです。画質エンジンには「AQUOS 4K Smart Engine Pro」を搭載し、AIによる画質補正や動き補正を行います。また、バックライトには「AQUOS LED」を採用し、HDR映像のコントラストや色彩感を向上させます。
BRAVIA XR-55X90Jは、SONYの4Kテレビの中でも高性能なモデルです。画質エンジンには「Cognitive Processor XR」を搭載し、人間の視覚や聴覚に近い処理を行います。また、バックライトには「フルアレイLED」を採用し、HDR映像の明暗や色彩感を調整します。
比較詳細(続き)
それでは、C845シリーズとAQUOS 4T-C55CL1とBRAVIA XR-55X90Jの3機種を、画質、音質、操作性、機能性の4つの観点から比較してみましょう。
画質
画質に関しては、C845シリーズが最も優れていると言えます。MiniLEDバックライトを採用したことで、HDR映像の明暗や色彩感を高い精度で再現できます。また、4K 144Hzの高速駆動やVRRやALLMなどに対応しているので、ゲーム映像も滑らかで遅延なく楽しめます。さらに、Dolby VisionやHDR10+などのHDRフォーマットにも対応しているので、コンテンツに応じた最適な画質設定が可能です。
AQUOS 4T-C55CL1は、AQUOS 4K Smart Engine Proという画質エンジンを搭載しています。これは、AIによって画像の特徴や状況を判断し、画質補正や動き補正を行うものです。例えば、暗いシーンでは明るさやコントラストを上げたり、動きの速いシーンでは残像やぼやけを減らしたりします。また、AQUOS LEDというバックライトを採用しており、HDR映像のコントラストや色彩感を向上させます。
BRAVIA XR-55X90Jは、Cognitive Processor XRという画質エンジンを搭載しています。これは、人間の視覚や聴覚に近い処理を行うものです。例えば、人間が注目するポイントに焦点を合わせたり、音声と映像の一致度を高めたりします。また、フルアレイLEDというバックライトを採用しており、HDR映像の明暗や色彩感を調整します。
音質
音質に関しては、BRAVIA XR-55X90Jが最も優れていると言えます。Acoustic Multi-Audioという技術を採用しており、画面上部と下部にスピーカーを配置することで、音声が画面から発せられているような臨場感を生み出します。また、Dolby AtmosやDTS Digital Surroundなどのサラウンドフォーマットにも対応しており、立体的で迫力あるサウンドが楽しめます。
C845シリーズは、ONKYO製のスピーカーとサブウーファーを搭載しています。これにより、高音から低音までバランスよく再生できます。また、Dolby AtmosやDTS Virtual:Xなどのサラウンドフォーマットにも対応しており、空間的なサウンドが楽しめます。
AQUOS 4T-C55CL1は、FRONT OPEN SOUND SYSTEMという技術を採用しています。これは、音声を前方に導く独自のリフレクター構造と前面開口機構を備えたもので、音抜けのよいサウンドを実現します。また、Dolby AudioやDTS Studio Soundなどのサラウンドフォーマットにも対応しており、臨場感あるサウンドが楽しめます。
操作性
操作性に関しては、C845シリーズとBRAVIA XR-55X90Jが同等に優れていると言えます。両機種ともに、Android TVを採用しており、GoogleアシスタントやChromecastなどの便利な機能が使えます。また、リモコンには音声認識ボタンやNetflixボタンなどが付いており、簡単に操作できます。
AQUOS 4T-C55CL1は、AQUOS Smart Platformという独自のOSを採用しています。これは、ホーム画面やメニュー画面がシンプルで見やすくなっており、操作性が高いです。また、リモコンには音声認識ボタンやYouTubeボタンなどが付いており、便利に操作できます。
機能性
機能性に関しては、C845シリーズが最も優れていると言えます。チューナーレステレビとしては珍しく、HDMI 2.1端子を4つも備えており、最新のゲーム機やPCなどを接続できます。また、Wi-Fi 6やBluetooth 5.0などの最新の通信規格にも対応しており、ネット動画や音楽などを快適に楽しめます。
AQUOS 4T-C55CL1は、HDMI 2.0端子を4つ備えており、ゲーム機やPCなどを接続できます。また、Wi-Fi 5やBluetooth 4.2などの通信規格にも対応しており、ネット動画や音楽などを楽しめます。
BRAVIA XR-55X90Jは、HDMI 2.1端子を2つとHDMI 2.0端子を2つ備えており、ゲーム機やPCなどを接続できます。また、Wi-Fi 6やBluetooth 4.2などの通信規格にも対応しており、ネット動画や音楽などを楽しめます。
メリットとデメリット
C845シリーズのメリットとデメリットは以下の通りです。
- メリット
- MiniLEDバックライトを採用し、HDR映像の明暗や色彩感を高い精度で再現できる
- 4K 144Hzの高速駆動やVRRやALLMなどに対応し、ゲーム映像も滑らかで遅延なく楽しめる
- Dolby VisionやHDR10+などのHDRフォーマットにも対応し、コンテンツに応じた最適な画質設定が可能
- ONKYO製のスピーカーとサブウーファーを搭載し、高音から低音までバランスよく再生できる
- Dolby AtmosやDTS Virtual:Xなどのサラウンドフォーマットにも対応し、空間的なサウンドが楽しめる
- HDMI 2.1端子を4つも備えており、最新のゲーム機やPCなどを接続できる
- Wi-Fi 6やBluetooth 5.0などの最新の通信規格にも対応しており、ネット動画や音楽などを快適に楽しめる
- デメリット
- チューナーレステレビなので、テレビ放送を見る場合は別途チューナーが必要になる
- 価格が高いので、予算に余裕がないと購入しにくい
- MiniLEDバックライトは明るい部分と暗い部分の境界でハロー現象が起こりやすい
まとめ
今回は、TCLのチューナーレステレビ「C845シリーズ」をSHARPの「AQUOS 4T-C55CL1」とSONYの「BRAVIA XR-55X90J」と比較してみました。3機種ともに、4K液晶テレビとして高画質や高音質、高機能な性能を備えていますが、それぞれに特徴や強みがあります。
C845シリーズは、MiniLEDバックライトを採用し、HDR映像の表現力が高いです。また、4K 144Hzの高速駆動やVRRやALLMなどに対応し、ゲームに特化した機能が豊富です。さらに、HDMI 2.1端子を4つも備えており、最新のゲーム機やPCなどを接続できます。チューナーレステレビとしては珍しく、ハイエンドな性能を持っています。
AQUOS 4T-C55CL1は、AQUOS 4K Smart Engine Proという画質エンジンを搭載し、AIによる画質補正や動き補正を行います。また、AQUOS LEDというバックライトを採用し、HDR映像のコントラストや色彩感を向上させます。さらに、FRONT OPEN SOUND SYSTEMという技術を採用し、音抜けのよいサウンドを実現します。SHARPの4Kテレビの中でも最上位モデルです。
BRAVIA XR-55X90Jは、Cognitive Processor XRという画質エンジンを搭載し、人間の視覚や聴覚に近い処理を行います。また、フルアレイLEDというバックライトを採用し、HDR映像の明暗や色彩感を調整します。さらに、Acoustic Multi-Audioという技術を採用し、音声が画面から発せられているような臨場感を生み出します。SONYの4Kテレビの中でも高性能なモデルです。
では、どれがベストチョイスでしょうか?私はC845シリーズをおすすめします。理由は以下の通りです。
- C845シリーズは、MiniLEDバックライトや4K 144Hzの高速駆動など、他の2機種にはない独自の技術や機能が多くあります。これらは、HDR映像やゲーム映像の楽しさや迫力を格段に高めるものです。
- C845シリーズは、HDMI 2.1端子を4つも備えており、最新のゲーム機やPCなどを同時に接続できます。これは、他の2機種よりも優れており、将来的にも対応できる余地があります。
- C845シリーズは、チューナーレステレビなので、テレビ放送を見る場合は別途チューナーが必要になりますが、それ以外には大きなデメリットはありません。価格も他の2機種と比べて高くないです。
以上の理由から、C845シリーズは、HDR映像やゲーム映像を最高の画質で楽しみたい方におすすめです。もちろん、ネット動画や音楽なども快適に楽しめます。C845シリーズは、チューナーレステレビとしては最高峰の性能を持っています。